2026年8月5日水曜日

門馬道場 VS AI

  お盆が近づくと、思い出すのは少年時代の昭和と平成。最近コンビニで『平成レトロ』なる文言を目の当たりにして、驚愕しました。開いてみると、懐かしいたまごっちやハイパーヨーヨー、デジモンなど思わず涙が出そうに。ノスタルジックという言葉を本当の意味で理解しはじめたのは、自分が「歳とったな…」と実感しはじめたここ最近のことのように感じます。


 昭和・平成・令和と生きてきたわけですが、ブラウン管のテレビでチャンネルを回していた幼い時代から、手元のタブレットやスマホで映画を気軽に楽しめる時代まで、激動を駆け抜けてきたように思います。その大きな進化の一つがAIでしょうか。


大道グループ(大道技術設計/大道技術コンサルタント/極真カラテ門馬道場)では、講師を招いて全5回に渡るAI研修を開催しました。社員・職員全員が有料版のGeminiを使えることに加え、各自でも有料AIを使う補助をいただいているのでありがたい限りです。そういった意味でAIはたくさん使うし、身近な存在でもあります。



 ところでAIというと、私は将棋を思い出します。名人級の人たちとAIが対局を続けていて、そのたびに話題になっていましたが最近は全く聞きません。あれ?と思って調べてみると、

 2017年の春、「第2期電王戦」において、当時の名人であった、佐藤天彦先生(第2期叡王戦優勝)に、将棋AI「Ponanza」が2連勝を果たしたという出来事がありましたが、この出来事以降、公開の場で、棋士vs将棋AIというイベントは開催されていないようです。現在は人類不在の中で、棋力を益々磨いているらしいですね。もはや人間は勝てないのでしょうか。


 AIにとってかわられるであろう仕事が話題になる一方、代替されることない技術職・ブルーカラーの収入は3倍になった、という話もありました。まさにAIの登場によって、いろんな価値が変容しようとしています。

 私は「情報価値の低下」と「人格価値の上昇」が同時に起きる時代だと踏んでいます。もはや調べものはAIに聞いた方が早いし、怪しければソースを問えばいい。検索能力も記憶力も、とてもじゃないけど敵いません。もうここは、「あきらめない心」が理念とはいえ!!戦略的撤退ということで、真正面から挑むものでもないと思うのです。


 「知っているか」よりも「必要なときに使えるか」にもはや価値が移っている。そんな中、空手ってどういう立ち位置なんだろうかと考えることになります。

 

 AIはイラストや画像を描き、文章を書き、動画を編集してくれます。なので、見る、読む、観る、そして知るという体験はAIを通して、これから大量生産される時代になります。でも私が思うに、AIの台頭は将棋と違い、空手にとって追い風になると思っているのです。


 AIは情報を扱うことは得意でもはやそれは人間の能力を大きく超えています。ですが、人として積み重ねた経験は、AIで代替ができません。人間関係を円滑に進め、よりよい人生を送るための礼儀作法。それは知識としては簡単な文章で表せるかもしれませんが、身に付けて実践できるまでには長い長い稽古の積み重ねが必要です。

 AI時代になればなるほど、知識教育の役割と価値はAIに移り、一方で人格教育の価値は相対的に上がるのではないでしょうか。礼儀、挑戦する心、仲間とのかかわり、感謝。こういうものを日常的に育む武道は、むしろ時代に合ってくるとも言えます。


 空手はAIと対立・競争するものではなく。むしろAIを使いこなす人間が、最後に磨くべき「人間らしさ」を育てる教育として、その価値はこれからさらに高まってくると確信しています。

 だって、強さとは何か、なぜ礼が大事なのか、品格とはなにか。これらは正解がある問題ではないですよね。問いを立て、考え続けること自体に価値がある。ここはAIが予測や正解を持ってくるのとは違い、武道は絶えず問いに対して考え続ける文化です。稽古という字が、まさに古(いしにえ)を稽える(かんがえる)というように。

 遠くない未来そのようになったとき。「武道教育を実践する道場」として一助になれるよう、まだまだ頑張っていかないといけません。日々学びであり、修行ですね!




0 件のコメント:

コメントを投稿