先日、県北地区大会のお知らせを配布いたしました。多数問い合わせをいただいたことで、このコロナの災禍に見舞われて、2年連続で開催できなかった結果。大会経験のない色帯たちの子が多いことに改めて気付かされました。
今回、お知らせした地区大会は主催大会の中でももっとも規模が小さく、それ故に初心者の門下生が参加しやすい大会となっています。遠征大会で一定の入賞経験のある門下生は組手に出れない、などの制限がありますが、基本的には誰でもチャレンジできる大会です。
なかなか行事ができなかった関係もあり、お伝えする機会がなかったので、いい機会だと思い、今回、こちらのエントリーに書いておくことにしたいと思います。
門馬道場では、道場行事を大事にしています。それは空手修行(組手や型の試合を経験したり、合宿で普段接さない先生たちと稽古に没頭することなど)のために重要なことはもちろん、先輩として後輩を引っ張れる門下生になるために必要不可欠なことだからです。
今回、昇級審査会が開催されます。合格すれば帯の色が変わる試験なので、いろんな門下生が楽しみにしつつ緊張していることかと思います。そしてその審査会は、誰が運営しているでしょうか。
審査をしていただく門馬師範、道場の先生、他道場の黒帯の先生。それだけではありません。審査を受けるわけではない、上級の門下生たちの姿があることに気付くはずです。
審査会にしろ、大会にしろ、門下生や保護者さまの協力なしには何一つなしえることはできません。いま、茶帯や黒帯を締めている先輩たちでさえも、自身がその帯に至るまでの審査や大会などでは、先輩たちの協力があったからこそ経験、修業してくることができたはずです。そして、それをいま、同じ道を志す後輩たちに返しているに過ぎないのです。
「奉仕の心を養うため」。
行事の参加の目的はこの一言につきますが、それは誰に対しての奉仕なのでしょうか?門馬師範?道場の先生?いいえ、そのどちらでもありません。極真という「空手道」への奉仕なのです。
4年前。2018.2.26のブログ『昇級審査とお手伝いの意味』から引用します。
以前、稽古終りの訓話で「恩回し」の話をしました。恩を返すのではなく、回す。
いま中・上級の帯を締めている門下生は、少なくとも数回の昇級審査や地区大会、チャレンジカップなどを経験していると思います。そのどれもが、先輩たちの協力があってこそできたものばかりです。ではその恩は、協力してくれた師範はじめ指導員、先輩に返さなくてはならないでしょうか?
そうではありません。先輩に返す必要はなく、先輩たちの方もそれを望んでいません。返さなくていいからその分、ありがたいと思ったのならば。同じことをこれから入門してくる後輩たちに伝えてほしいのです。
「奉仕の心」とは、もし私たちが「恩を返しなさい。そうしなければならない」という意味で使ったのならば、武道特有の上下関係を盾にした、門下生を好き勝手に使うための耳触りのいい大義名分に成り下がってしまいます。言葉を使う人の人格、品格によっては、その絶対の上下関係から時として、言葉が不毛な働きをしてしまいます。そのため、上級の人にはその言動、立ち居振る舞いがいかに重いものなのかを自覚して、つとめなければなりません。まだまだ私自身も未熟すぎて凹むことの方が多いですけれども!
恩は、私たちに返す必要はありません。自分たちがそうであったように、受けた恩を後輩たちに回してほしい。そうすることで私たちが修行している極真空手が受け継がれていく流れが出来上がっていきます。私たちが育んで欲しいと願っている奉仕の心とは、「師範や先生に対する奉仕の心」ではなく「極真空手ひいては道場に対する奉仕の心」なのです。
その奉仕の心をもっていること、年齢に応じて育まれていることが上級の条件の一つであり、そのために「審査会などのお手伝いを」と言っているのに過ぎません。昇級の条件の一つが、行事の手伝い。という見方は、私たち指導員の思いからすれば狭いものの見方になってしまいます。手伝いの先に私たちが求めているものを、子供たちにも伝えていかなければなりません。
その奉仕の心をもっていること、年齢に応じて育まれていることが上級の条件の一つであり、そのために「審査会などのお手伝いを」と言っているのに過ぎません。昇級の条件の一つが、行事の手伝い。という見方は、私たち指導員の思いからすれば狭いものの見方になってしまいます。手伝いの先に私たちが求めているものを、子供たちにも伝えていかなければなりません。
私自身、門馬師範にはたくさんの恩があります。それこそ、門馬道場に快く迎え入れてくださったことから始まり、数えきれません。
個人的な恩返しはまた別として、私が奉仕しているのは門馬師範へ、というよりも門馬道場に対して、なのです。師範自身も「俺に恩を返せ」なんて器の狭いことは仰いません。
門下生をご飯など食べに連れていったとき、最後にはこう言われます。「いつか、お返しします」。ところがこちらは恩返しなど求めていません。だから決まってこういうのです。
「返さなくていいから、いつか、先輩になったら後輩に同じことしてあげて」と。
個人的な恩の借り返しは、100年も経てば両方ともこの世からいなくなっています。けれど、極真という空手道への恩返しは連綿と受け継がれていき、そしていま、総裁や高弟だった方たちがこの世を去っていても、私たちはその恩恵を受けることができます。
そのようなわけで、門馬道場では道場行事は空手修行の中でも大事な位置づけとなっています。そのため、原則、全員参加(出場、または出場資格のない上級・一般門下生は運営にて)の大会となっています。
型・組手はその中でも空手の両輪を成すもの。両方参加を前提としてご検討いただきたいと思います。
コロナからの出口で、少しずつ以前の道場のように戻っていくかと思います。行事的には失われた2年間の空白。その都度、こちらでもお知らせやフォローできていけばと思いますので、ご不明な点などあるときにはお気軽にお問合せください。
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【福島佐倉道場】 火・土 19:00~20:30
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【福島霞町道場】 木 19:15~20:45
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ほか県内全域に道場あります!!
TEL:0248-42-5335
国際空手道連盟極真会館
世界総極真
NPO法人極真カラテ 門馬道場
師 範 門馬 智幸
指導員 山名慎一郎
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