2025年7月18日金曜日

明日から夏季合宿です

  本日は郡山市の学校は終業式のようで、明日から夏休みです。学生、特に小・中時代の夏休みは一生脳裏に刻まれて消えることはないんじゃないか、っていうくらいの思い出が詰まっていますよね。

 そして夏休みのしょっぱなということになるでしょうか。明日から夏季合宿が開催されます。今回も500名を超える大人数が参加する合宿となります。


 毎年、夏と冬の年2回開催される合宿ですが、道場行事の中でも特に重要とされている行事の一つとなっています。

 その大事さはこれまでに何回か書いてきたので簡潔に言えば

  1. 集中して空手の稽古ができる期間であること
  2. 集団生活を送る中で、他者への思いやりと協調性を育むこと
  3. 自己管理ができるようになること
  4. 親元を離れての生活を送ることで精神的自立を促すこと
  5. 同じ空手を修行している道場の仲間と絆をつくり、深めること

こうやってみると、どれでも「先輩」と呼ばれる人には必要なものですよね。そのため、中級になる黄色帯になるまでには、合宿参加が必須の条件とされています。

 閑話休題。

 唸るほどのキャッシュや不動産、有価証券なんかもっていれば、自分がいつ不慮の事故にあってささやかな肉片と化したとしても子供くらいまでは安心かなって思います。が、残念ながらそんな財産はありません。


 唯一、実家と土地(熊本)が、TSMC進出の恩恵で地価がすごく跳ね上がっているらしいのですが、私の財産というわけではありません。

 なんらかの健全な方法でいきなり大金が手に入るといえば、もう「宝くじ」くらいしか思いつきませんね!


 以前、東京で働いていたときは経理だったため銀行との付き合いも多く、みずほ銀行の営業さんから聞いた話があります。なんでも高額当選した人には、換金した際に渡す『【その日】から読む本』というものがあるとのこと。


 仕事は辞めない、落ち着くなど基本的なことから、贈与税などの税金関連、資産運用、遺言書の作成などのアドバイスがまとめられているらしく、行員でも簡単に閲覧することができないらしいです。国会図書館に収蔵されているらしいので、閲覧および遠隔複写を申し込むことは可能らしいのですが、何が悲しくてそんな大金もないのに戒めなきゃならんのか、と私も読んだことはありません。


 高額当選者は破産率が高い、自殺率が3倍なんていう俗説は、明確なソースが見つかりませんでしたが、こういったお金の使い方に関わる冊子が用意されているということは、扱い方を間違えると大きく人生を狂わせてしまうということでしょう。


 不動産であれお金であれ、要は使えばなくなってしまうし、悪意ある人に奪われることもある。不動産というか土地は先祖代々受け継いできたものでもあるのでそれはまた置くとして、私たち親は、子供に何を残してあげるべきでしょうか?


 私の両親が出した結論は「教育」でした。進学の際にいわれたことがあります。
「申し訳ないが、遺産はほとんど残せない。だけど代わりに、教育には不自由させない」

 その言葉のおかげで、兄弟とも県外の大学に進学し、2人ともほとんどバイトらしいバイトを経験しないまま社会人になりました。「バイトするくらいなら勉強と、大学でしかできない経験をしろ」。そんな親父の言葉に甘えていましたが、その真意が分かったのは、親父がこの世を去ってからでした。こと教育に関してはお金に糸目をつけなかったことと、読書という習慣を身に付けさせてくれたことは、感謝してもしきれません。


 お金も土地も、形あるものはいずれ変わり、壊れ、朽ち果て、なくなっていく。でも教育で得られるものは、その人の生きている限りというなかではあるけれど、誰にも奪われない、不可侵の財産です。

 ありとあらゆる習い事をさせてくれました。エレクトーン、習字、公文、水泳、進学塾。ある意味で進学塾は、学歴という形で残っていますし、いまも継続して残っているのは空手です。

 私が、これだけ門馬道場の空手に大きな意味を見出しているのは「教育」の一部だから。個人的には読書にも似た、「ずるい教育」だと思ってるんです笑


 みなさんはこれから先、どんな資格があれば安泰だと思いますか?

 医師免許、司法試験、公認会計士…いろんな資格がありますが、これがあれば絶対!なんていう資格は、もはやありません。司法試験なんかは顕著で、法曹制度改革によっていまや弁護士内でも大きな収入格差がでるようになってしまいましたし、AIの登場によってこれから先も読めません。

 AIを便利適切に扱える弁護士と、最近のITに全く疎い弁護士では、あきらかに生産性に差がでてくることでしょう。AIすらも時代遅れの遺産となる時代が、すぐそこにきているかもしれません。もはや「この資格さえもっていれば…」という時代はとうに過ぎてしまいました。

 じゃあ何を習わせればいいかっていうと、『何が必要とされているかを自身で考え、取り込める』というチートスキルを持たせてあげればいいやってわけです。

 結局、人生を豊かに、幸せに生き抜こうと思うならば、何が必要かを自分で考え判断し、自ら学ぶ。その過程で失敗したとしても、折れてそのままではなく、また次の一歩を強く踏み出す。

 それは門馬道場の武道教育と、読書だけで成り立つものだって確信しているから、私はいまこうしています。

 明日からの合宿、参加する皆様にとって、実り多きものとなりますよう。がんばろう!




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