きのう、3月16日は第3回ルーキーズ錬成大会でした。出場したみなさん、おつかれさまでした。
きのうは表彰式でプレゼンターとして、第3位の門下生に賞状とメダルを渡していましたが、2つとなりにいらっしゃった師範から「お、桑野か!」という言葉が聞こえてきました。指導に携わらせていただいてる桑野道場からも、入賞者が輩出されるようになってきました。
まずは入賞したみなさん、おめでとうございました!
そして、佐倉・霞町においては出場したみなさん、スタッフ協力してくれた先輩・保護者のみなさま、ありがとうございました。
指導員として門下生と関わっていると、いろんな葛藤、悩み、喜び。ドラマがあります。組手が怖くて苦手な子、得意だけれどもなかなか結果に表れない子、さまざまです。
努力が結果として現れれば、それは喜ばしいことなのですが、往々にして努力は平気で裏切ることを私たち大人は知っています。たぶん努力は平気で裏切るからこそ、挫折に負けないたゆまぬ歩みに、人は努力と名付けたのだと思います。
賞状やメダル、トロフィーなど形に残るものがあればだれでも褒めてあげることができます。学校に持っていけば、普段、空手なんでみていない同級生や先生も「すごいね、おめでとう」と言ってくれるでしょう。
でも形に残らなかった頑張りを褒めてあげることができるのは、普段指導で接している指導員と見守ってくれた保護者さまの特権です。
私の場合は、小学3・4年の型、男子の組手の審判をしていました。あわせて180試合近くを、応援はできないけれども間近でみることができました。
結果は負けた。でもその負けには大きく自信につながった部分もあるはずですし、同時に学びになった部分も多くあったはずです。もし、私たちが自分たちの子供にでさえ、形に残ったことでしか認めてあげられないのだとすればそれはあまりに貧しすぎます。
私たち指導員や親の役割は手を引っ張ってむりやり連れまわすことではなく、成長に応じた一歩一歩を見守ること。極端な話、私たちは先にこの世を先に去ってしまいます。
道場で育みたいのは、やがてそのときがきたとき。子供たちが親を頼らずとも自分の力で、人生という道を逆境に負けずに歩んで行ける強さです。
空手道はその字のごとく、人生に通った一本の道。今日の試合で負けたから、その道が終わる。優勝したから、極みの境地に達する。なんてことはありません。
ひとりひとりが、自分なりの歩幅で歩き続けていくもの。きのうの勝ちも負けも、その一歩。そのありのままの一歩は、あしたにつなげればいい。それができれば大会は100点満点です。
ここでの悔しさも嬉しさも、これからの稽古に生かしてくれれば、指導員としてこれほどうれしいことはありません。
親の教育って。特に空手を習わせてくれるような皆様のような親御さんの教育って、とてもいいものだと思うんですけど、一つだけだめなところがあります。それは致命的といってもいいんですが、最大の欠点です。
「親がいなくなってからしか、そのありがたさに気付けない」
私もそうでしたから、なかなか子供たちに伝えるのは難しいのですが、指導員一同、精進していまいります。どうぞ今後とも、道場にご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
末筆ではございますが、出場した門下生のみんな、見守ってくださった保護者のみなさま、ありがとうございました。入賞した門下生は、おめでとうございます!
福島佐倉・霞町道場責任者
桑野道場指導員
山名愼一郎
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