現代俳句協会編の『現代俳句歳時記』には、夏の季語として幽霊、百物語が採録されています。
先日、月曜の本部稽古が終わったあとのことでした。道場の前にいると、柊太先生が「また鳴ってる」と言いました。何を言っているのか最初はわかりませんでしたが、耳を澄ますと真っ暗な道場の中からタイマーが鳴っているのが聞こえました。時間的にも鳴りだすことのないはずの間隔なのですが…。「まぁいいや」で片付けた柊太先生の肝っ玉もすごいなと思いました。
実は道場ではこういった類の話は珍しくありません。神棚があり、道場を神聖視して、多くの人たちが集まるのですから、人間じゃないものが集まってもなんらおかしくはありません。
こう書くと、「スピリチュアルなこと言い出した」とまゆをひそめる人もいるかもしれませんが、仏教伝来以前の神道が統治していた日本には、悪霊を鎮めるために建てられた神社などがたくさんあります。今でいう霊能力者である陰陽師は公務員だったわけですし、意外と幽霊というのは身近な存在だったのです。
すくなくとも幽霊すら寄り付かないような道場は、普通の人間である私たちから見てもそんなに魅力がない道場だ、と言えるかもしれませんね。
ところで、この幽霊やお化けといった存在は、以前は教育の上でも重要なものでした。「はやく寝ないとお化けがくるぞ」といった言葉は誰もが幼い頃に言われた覚えがあるのではないでしょうか。最近では、地獄絵図を絵本にしたものが売れているといったニュースもありますが、理屈をすっ飛ばして怖がらせるお化けや幽霊といった存在は、同じく理屈をすっ飛ばして行動する子供たちに有効な言葉だったのです。
けれどもそういった過度な怖がらせ方というのは、ある意味で精神的虐待とする見方もでてきました。時代が変るごとに価値観も変わり、方法も変わってくるのですね。
その意味で武道教育では、最新ではなくていいけれど、最善のものを教えられるようにと常々考えている所です。
去年の門馬道場ブースの様子 |
「子育て応援フェスタ」は、食育ワークショップや衣・食・住・建・遊・学など子育てファミリーに役立つ情報を提供するイベントです。
2019年6月29日(土)・30日(日) の10時から、郡山市のビッグパレットふくしま(多目的展示ホールC)で開催されます。門馬道場も、武道教育を担う一翼として展示に参加します。また、ステージイベントでは空手の演武を行い、来場したみなさまに観て頂きます!
【子育て応援フェスタ 空手演武】
6月29日(土)13:15~
30日(日)13:00~
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