2020年4月20日月曜日

VS 新型コロナ の情報整理

福島県における緊急事態措置も発表され、いよいよ自粛が本格的になってきました。





 門馬道場では休止中の取り組みの一環として、Youtubeでのトレーニング配信を行っています。また、鈴木昭弘先生(https://ameblo.jp/aki07100409)をはじめとして、先生方がトレーニングや稽古の解説をしてくれています。


 なので私の方からは、みなさんが不安であろうコロナウィルスについての情報提供を行っていこうと思います。なるだけ情報の質を担保するために、出典も示していこうと思いますが、そうなると難しい文章や英語によるものが多くなってしまいます。なので、出典を最後にまとめますので、興味ある人はそちらも覗いていてみてください。

 ただし、某ドクターが仰っていたのですが、「現段階で断定的に言っているものはほぼ眉唾ものだと思った方がいい」という言葉も最初に紹介しておきます。


1.まずはじめに知っておきたい EBM
2.新型コロナウィルスへの特効薬??
3.この薬は避けておきましょう
4.意外と事故がやばい??




1.まずはじめに知っておきたい
 現在の医療ではEBMという考え方が主流になっています。日本語で言うならば「根拠に基づく医療」(Evidence-Based Medicine)です。皆さんが普段、病院で受ける保険適用の治療というのは、根拠のある医療です。それが根拠になるまでには膨大かつ複雑な統計分析、臨床研究を経て認められたものなのです。

 エビデンスにもレベルがあり、6段階に分けられています。根拠がある、というにはランダム化比較試験のような、バイアスを限りなく取り除く研究と経過分析を経なければなりません。
 ちなみに専門家委員会やいわゆる権威者の意見というのは、この中でも最低レベルに設定されており、エビデンスと呼ぶにはかなり頼りないものに分類されています。



2.新型コロナウィルスへの特効薬??
 みんなが関心を寄せているアビガン(一般名:ファビピラビル)ですが、こちらもさきほど紹介したEBMにおいて十分なエビデンスがあるとは言えません。
 そこで日本政府は、無償で各国に提供する代わりに、投与の結果をフィードバックしてもらうことで大規模なエビデンスの母数を集めようとしているのです。

 なので、日本でもあくまでも自由診療(保険で認められていない治療)ということになります。それはそれとしても、次々にコロナウィルスの重症化を食い止め、ことごとくブッ生き返してきている報告があがっていきているこの薬。(出典は後ほど)


 ただし、新型コロナは8割程度の人が軽症で治癒するため、「アビガンの効果によって治癒した」という明確な確信を得るために、治験の段階はどうしても必要になります。


 イタリアにも日本から届いたようで、ベネチア知事が「日本からアビガンが到着するこの時を伝えたいと思っていました」と声明を発表しました。
出典ニュース記事

 効果もすごいアビガンですが、その開発の歴史もめちゃくちゃ面白いんです!今回の新型コロナをめぐっては、雪辱戦でもありますが、あまりに面白いのでそれはまたべつの機会にご紹介します。


 アビガンは、新型コロナの治療薬として注目されていますが、催奇形性の恐れがあるため妊娠中の人や、これから出産を考えている男女は服用をすすめられません。

 新型コロナは8割程度の人がそのまま治癒することが知られています。重症化を防ぐのにも有効なアビガンですが、ここで倫理的な問題も起きてしまいます。


 陽性が判明した段階では、まだ重症化するかどうか分かりません。その段階で、催奇形性のリスクのある薬剤を投与できるのか。子供に投与して、将来の出産に影響がないと言えるのか。そこはまだ誰にもはっきりわからないのです。

 被害のひどいイタリアですが、これがいい結果になるよう祈っています。



3.この薬は避けておきましょう
 現在のところ、新型コロナについてはアセトアミノフェンは比較的安全だが、イブプロフェンを含めたNSAIDは危険な可能性がある

 以前、チェーンメールか何かで回ってきた内容で、どこにその情報があるのかと探していてようやくみつけました。BMJ(British Medical Journal イギリス医学会誌)に報告が載っていました。
 エビデンスのないいま、私たち素人は権威にもすがった方がいいかもしれません。世界五大医学雑誌、通称ビッグファイブとよばれる医学会誌のひとつです。(出典は下に)

 頭が痛い、風邪かも。そんなときには薬局の薬剤師さんに症状を伝えて、アセトアミノフェンのもので、イブプロフェンが入ってないものをお願いします、というだけでOK!!

 避けろと専門家がいうもので気軽に避けれるものは、避けましょう。



4.意外と事故がやばい??
 いまは全国どこでもコロナ患者が群雄割拠しており、救急にまで手が回りません。発熱患者を強気の姿勢でお断りしている某病院も、それは高度救急を維持するためなのだと信じたい。

 いま、事故を起こしてしまうと、地域やタイミングによっては助かる命も助からない場合もあります。いまの期間に限ったことではないですが、十分、事故には注意しましょう。



 それでは、また次回!




(出典)
2.新型コロナウィルスへの特効薬??

【ファビピラビル投与の効果】
COVID-19診療11例の経験 ―ファビピラビル投与を行った肺炎例を中心に―(独立行政法人地域医療機能推進機構船橋中央病院)

透析患者にFavipiravirを使用したCOVID-19肺炎の一例(名古屋大学医学部附属病院)

発症8日目にファビピラビルを投与し、翌日から急速に改善したCOVID-19肺炎の1例(日本赤十字社伊勢赤十字病院)

発熱・下痢症状を伴う新型コロナウイルス肺炎に対しヒドロキシクロロキン、ロピナビル/リトナビルを投与したが増悪しファビピラビルが著効した1例(東京慈恵会医科大学葛飾医療センター


3.この薬は避けておきましょう
Covid-19:ibuprofen should not be used for managing symptoms, say doctors and scientists
(British Medical Journal)


国際空手道連盟 極真会館
(社)世界総極真
NPO法人 極真カラテ門馬道場

師範  門馬 智幸
指導員 山名慎一郎


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