2020年11月23日月曜日

20201122_県北支部チャリティ演武会②【指導員演武編】


そして、最後に指導員演武となりました。

正直なところ、私も香代先生も子供たちの演武の練習につきっきりで、何をやるかも決まっていませんでした。

指導員の演武は演武の最後に締めとして行われます。指導員として演武するのですから、門下生たちと同じこと、門下生でもできることをやるわけにはいきません。

ある意味で、この指導員演武で背中をみせるのも指導員の大切な役割だと思っています。

日頃の稽古の中で繰り返し伝えている挑戦することの大切さ、技の磨き方、力の入れ方、稽古の大切さ。でもそれが体現できていなければなんの説得力もありません。

私自身、幼い頃に先生たちの演武をみて「すげーー!!!」と心が突き動かされた経験があるので、なおさらその思いが強かったのだと思います。


「香代先生、何やりますか?」

「もし、枠をいただけるなら抜塞やらせていただきたいです」

もちろん、道場の責任者なので枠は当然用意していました笑


ただ、抜塞という極真空手にはない型。夏の型セミナー応用編の参加者だけに門馬師範から教えられた型です。完成度は別にするとしても、門下生もセミナー最終日の型・試割り大会で演武していました。


当日は数十人の門下生たちも香代先生を見守るはず。抜塞の型だけで終わってしまっては絶対にもったいない。門下生からすれば、その保護者さんからみれば、初めて指導員の背中を観れる機会でもあるのだから。

とはいえ、型の練習もあるし、新しい試し割りを考えて練習する時間はない。ならば

「抜塞で試割りやりましょう」

型の中で試し割りできそうな部分をピックアップ。最初の気合の蹴りと、両拳槌からの横突き、最後の気合の踏み込みの手刀受け。ここに瓦と角材でやろう、と。


押忍の一言で受け、当日見事に成功させた力量はさすが!!子供達からも歓声があがっていました。








齋藤香代先生、見事な演武と普段の稽古から中高生の演武までお手伝いいただきありがとうございました。おつかれさまでした。


そして問題は私です。香代先生のハードルを上げながら自分も何もしないわけにはいかない。ただでさえ、仕事中に1時間ほど抜け出して、リハビリ室で椅子からの立ち方とか正しい階段の登り下りを練習している身。とはいえ、外から見ている人は、そんな事情知ったことではありません。


特に下半身は重要で、上半身がだめでも下半身だけでできるものもあるのですが、下半身がだめだと重心、踏み込み、すべてがだめになるのでどうしたものか。



まず寸勁による瓦割りの枚数を15枚に。普段10枚なので、ちょっと挑戦。
バットも普段は下段回し蹴りによるバット折りですが、今回は「手術後間もない絶賛リハビリで体重かける練習中の足によるバット折り」、、、、。マイナーアップデートでしかない、、、。。


そこで郡山の演武会でブロック割りに挑戦していた佐藤明浩先生に相談させていただき、ブロックと吊るす角材を譲っていただけることになりました。

「相当、硬いですよ」

という不安なお言葉とともに。







怖かった。さすがに診察で「ちょっとバット蹴る用事があるんですが大丈夫でしょうか?」と聞く勇気はなかった。

なんとか「また靭帯繋いでください」みたいな無茶なお願いをしないで済みました。
ブロックも聞いてた通り、とても硬かったです。割れた、折れた、よりも挑む姿。

それを見せれたことで、ここにいる子供達の中から、そう遠くない将来に同じように挑戦してくれる門下生がでてくることでしょう。



今回の演武会は自信を持って自画自賛できます。
稽古の中でもいいましたが、結局、指導員がどれだけ頑張ってすごいことをやろうがそれは演武のごく一部でしかありません。

大勢の門下生が参加して挑戦する。その姿が見ている人の心を打つのだと思います。板の割れた、割れないなんてほんとに些細なこと。今回参加した経験に比べれば、気にする必要もありません。


みんなの参加で盛大な演武を開催することができました。そして、暖かかく見守ってくださったみなさん。急な思いつきにもかかわらず、夜遅くまで演武の稽古に付き合ってくれた上級、育成クラスの門下生。当日、朝からチラシ配りに協力してくれたみんな。映像や写真を提供してくださった保護者の皆様。
そしてこのコロナ禍の中、演武開催にGOサインを出してくださった門馬師範。


おかげで県北支部の門下生は、また大きな経験をすることができました。

末筆ではございますが、厚く御礼申し上げます。

県北指導員一同

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