2月23日(水・祝)西部勤労者センターにて、県北地区の合同稽古を、帯別でクラスを分けて開催しました。もともと昇級審査会が開催さる予定で借りていた施設でしたが、延期に伴い、密にならない環境から合同稽古として実施しました。
道場休講期間が明けてから久しぶりに顔を見る門下生も多く、私たちも元気をもらいました。休み明けでなかなか体が動かなかったり、型を少し忘れてしまったり、なんて場面もありましたが、みんな頑張っていました!
また足元の悪い中、送迎でご協力いただいた保護者のみなさもありがとうございました。
合同稽古では、佐倉の鈴木唯愛先輩、齋藤茉紘先輩の1級の先輩たちが全クラス手伝ってくれたおかげで、また青・黄帯のクラスでは水野脩也先輩も加わり、帯別の中でもさらに習熟度に分けて稽古することができて充実した時間となりました。協力してくれた先輩たちもありがとうございました!
審査会や遠征大会、そして全員参加の地区大会も控えています。目標に向かってがんばりましょう!
大会と言えば…
最後の緑帯以上のクラスについて、稽古終わりのとき。齋藤香代先生の訓示が印象に残りました。参加した門下生が聞いた言葉なので、内容は参加した人の特権として、ここでは割愛いたします。その話を横で聞いていて、いろいろと思うところがありました。
私は「天才」ということばが、あまり好きではありません。
例えば…、門下生で言えば大住柊太先生や鈴木統河先生は、組手でも型でも全国トップクラスの技術を持ち、門下生の中にはいわゆる天才だと思っているひともいるかもしれません。
けれど、少なくとも私は天才にあったことはありません。私が人生で出会ってきた「天才的な何か」を持っている人は、必ず「人の何倍もの努力ができる人」であって、決して天才ではありませんでした。
2人の先生もそうで、華々しい実績の裏には、稽古を決して休まず、きつい稽古を夜遅くまで、それも何年間も師範のもとで続けてきた時間があります。そうした努力を「天才」というあまりにありきたりな言葉で、まとめて片づけてしまうのは失礼だと思うのです。
ちなみに、門馬師範も「俺は何でも見たり聞いたりすればすぐその場でできる」なんて仰いますが、よくよく話を聞けば向学心の塊みたいなもので精力的にご自身で学ばれ、やっぱ人にはそう簡単にまねできない努力をされていたりします(笑)
そこはさておき、
「努力は必ず報われる」
そんな単純な世界なら、なんと生きやすい世界でしょう。
誰も悩むことなんかなく、気軽に継続して努力できます。だって報われる未来が待ってるんですから。それは同時に努力も頑張りも、ただ報われるまでのいち過程に成り下がり、何の価値もなくなることを意味します。
将棋の世界で、「天才」と称された羽生善治名人の言葉を借りたいと思います。
何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。
必ず報われるのあれば、頑張る、努力なんて言葉は生まれてきていないし、美徳とされることもない。何のときだったか。夫婦間の間で菜穂子先生の言葉がありました。
「私も認めてもらいたくて、努力した事を知って欲しくて、『○○とか、●●とか頑張りました!』と師範に訴えた時があり、その時に『自分で評価をつけるな。頑張ってるという評価は周りが決めることだ。』と言われたことは忘れられない。」
と。
このブログを読んでる皆様は、社会での経験を振り返るとこの言葉が刺さるのではないでしょうか。私もおんなじで、必死にやってるのに何で認められないんだ!なんて思ったこともありましたが、結局のところ。
努力を努力だと思ってる人が言う努力って、だいたい間違いなんですよね。
私もそうで、「何でこんなにやってるのに自分ばっかり!認めらないんだ!」ってときは、もうその時点で何かしらの見返りが目的になってしまっていて、努力というよりは承認欲求を満たすための一手段になっちゃってたなと。
逆に認めてもらったときっていうのは「そんなに何かしたっけかな」と思ってしまうようなものでした。
その意味で自分で評価する頑張り、努力なんていうものに自己満足以上の価値はありません。自己満足の価値がいかほどかは人によって違うかと思いますのでなんともですが。
大会に挑戦する中で、何回も挑戦しているのに結果をだせない。そんな門下生をみると自分の指導力の不足でいつも心苦しいのですが、その心苦しさの中には普段の稽古で見ている頑張っている姿があるからだと思います。
結果と努力は結びつかなかったとしても、その姿をみているからこそ頑張りを評価してあげられる。これは道場で見守ることができる指導員の特権だと思っています。
これから地区大会や、昇級審査と空手修行の中で大事な行事が控えています。門下生の多くが、人生の中でぶつかるであろういろんな壁を学んでいくことでしょう。ご家庭でもぜひ、成長の機会と捉えて、参加に背中を押していただきますようお願いいたします。
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